サイアノタイプ(青写真)〜日光で写真をプリントする技法

こんにちは!
アートスクール版画コースの山内です!
色んな版画のご紹介…ということで
今月のブログでは綺麗な青色が特徴の、「サイアノタイプ作品」をご紹介します。
2022年1月の記事でも紹介していますので、ご興味がありましたら以下のリンクからどうぞ〜!
https://www.art-school.co.jp/blog/printmaking/7602/

1.サイアノタイプとは

サイアノタイプは青写真(ブループリント)・日光写真とも呼ばれている暗室不要の写真技法です。
19世紀ごろイギリスで発祥し、20世紀半ば以前は主要な写真技法の一つとして使用されていました。
サイアノ現像液(フェリシアン化カリウムとクエン酸鉄(Ⅲ)アンモニウムの混合液)が紫外線が当たった部分のみに青く発色する性質を利用して、ネガを印画紙(感光紙)とあわせて現像します。

2.サイアノタイププリントの方法

サイアノタイププリントは以下のような手順です。

①サイアノ液の混合液を用紙に塗布
②モチーフ(原稿)と印画紙(感光紙)を重ね、露光機や紫外線(日光)で露光する
③露光した印画紙を水洗いし、余分なサイアノ現像液を落とし、乾燥させる。

このように、特に難しい手順はなく、サイアノタイプ現像液が用意できれば作品作りを楽しむことができます。

アートスクール大阪版画コースでは、


このサイアノタイププリントの現像液と…


この感光機を使います!

フィルムで原画を作ると次に紹介しています受講生作品ような幻想的でアーティスティックな作品を制作することができます。
また、もっと手軽な方法ではデジカメ等で撮影した写真を反転させ、インクジェットプリンターで透明フィルムに印刷したネガを露光する方法もあります。
この場合はガラス板を利用しネガと印画紙を密着させるとしっかりと露光するときれいにに仕上がります。

3.アートスクル版画コースの受講生作品


↑大村光さんのサイアノタイプ作品です。
右の透明のフィルムがサイアノタイプにおいての「版」となります。
このフィルム作成には約2コマ(6時間ほど)かかりました…!


↑全体が点描で丁寧に表現されています!
青色が絵にピッタリですね^_^


↑次回作のフィルム(版)の作成中です。
どんな作品になるんでしょう!?
完成が楽しみですね!

4.アートスクール大阪の1階ギャラリーに受講生作品を展示しています!

《告知》
アートスクール・1Fがギャラリーになります!
アートスクール生の作品が、大阪梅田という便利な立地で展示をしやすくなりますね!

それに伴い、ギャラリーに貼るポスターができました…!

版画コースのポスターには版画コース在籍の小峯さんの木版画作品を使っています!
通りかかる事がありましたらぜひご覧ください(^^)

版画コース講師
山内

山内 あすな

山内 あすな
Profile
‘14 京都精華大学大学院修士課程版画専攻修了
   17th International Graphic Art Triennial Frechen (フレッヒェン/ドイツ)
‘15 東京国際ミニプリント・トリエンナーレ (多摩美術大学美術館)
‘16 Mini Print International of Cadaques (カダケス / スペイン)
‘17 Miniestampa TGB-eMe (メキシコシティ/メキシコ)入賞
Message
版画の良いところはたくさんありますが、
私が気に入っているのは、作品サイズが大きくなっても軽く、
海外に簡単に送れるところです。
版画は学べば学ぶほど面白くなる技法です。
一緒に学んでいきましょう。
ArtWorks
講師インタビュー

 

 

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