絵本づくりの考察 5.「普遍性」

先日、四天王寺さんの古本市で昔の「こどものとも」を見つけたので、絵本コースの資料として買ってきました。
一番古い1965年初版の1974年第2刷発行の「のろまなローラー」から、2010年発行の「おうじと たこと きょじんのくに」まで、10冊で1,800円でした。安いですね~。「こどものとも」福音館の月刊絵本として毎月1冊、ソフトカバーで発売されている絵本です。この中からもハードカバーとなってロングセラーを続けている絵本もあります。

 

福音館のHPでは、絵本選びのひとつの指標として「成人式を終えた絵本」という考え方を提唱されています。その絵本が出版されて20年(成人)以上、繰り返し重版され読まれ続けている絵本は、お勧めできる絵本だという事です。現在は絵本もなかなか売れないのが現状ですが、毎年売れ続けるロングセラーはあるようです。よく読むと、そんな絵本のテーマには普遍性があります。

 

 

例えば有名な「ぐりとぐら」。彼らは大きなカステラを作りますが、2人だけで食べるのではなく、集まった動物たちと分けあい、みんなで食べるともっと美味しく、楽しくなるということを伝えてくれます。
もちろん、キャラクターの世界観に面白さや可愛さの入り口がちゃんとあるので、小さな子どはよそ見をせずにその世界で遊ぶ事ができます。またモチーフはカステラであっても、テーマとしてはカステラ自体の美味しさを描くよりも、その大きさの驚きや食べた後の満足感、みんなで一緒に食べた楽しさのほうが、時代を超えて共感するのです。今なら「カステラ」よりも、流行の「タピオカ」が良いのかもしれませんが、「はやり」は、いつか「すたる」のでモチーフにも注意が必要です。

 

「人と理解し合える歓び」「ひとりぼっちの寂しさ」「認められる嬉しさ」等々は、家庭や小さな社会での経験しかない小さな子どもも感じ理解できる事です。それは高度な知識や新しい情報を必要としないのです。子ども向けの単純な出来事ではなく、人の持つ普遍の感情に基づく事をテーマにすると、時代が変わっても変わらずお勧めできるです。

 

 

 

福音館のHP
https://www.fukuinkan.co.jp/

参考資料/「絵本の与えかた」

福音館の絵本選びの基本となる考えかたや、
おすすめの絵本や童話を、年齢別に紹介したパンフレットのPDFです。
https://www.fukuinkan.co.jp/pdf/ataekata.pdf

絵本づくりの考察(各記事は、下記をクリックしてくださいね)

1.「起承転結」
2.「擬人化」
3.「シンプル」
4.「文字の表情」

 

 

絵本コース講師 中田弘司

 

 

 

中田 弘司

中田 弘司
Profile
制作事務所勤務デザイナーを経て、1989年よりフリーランス。
今までに幼児向け雑誌絵本等にて100話以上のお話の挿絵制作。
絵本をはじめ、「ビッグコミックオリジナル・増刊号」(小学館)表紙イラストや、
月刊誌「大阪人」にて歳時記や町歩きの画文の連載等、
壁画からキャラクターまで多様な作品を制作。
東京・大阪・神戸にて個展多数。主な絵本に「ぷぅ」( 作:舟崎克彦/ポプラ社 )がある。
Message
目には快感、心が楽しみ、気持ちを遠くに運ぶ
絵本やイラストを目指しています。
仕事での経験を生かし、一緒に考えながら、アドバイスをします。
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