はじめに
デザイナーやイラストレーター、背景美術などのクリエイティブな仕事を目指すうえで、
「自分の絵に自信が持てない」
「ポートフォリオに何を載せるべきか分からない」
と悩む方は多いと思います。
特にゲーム・アニメ業界や美術関連職を志望する方にとって、「基礎画力=デッサン力の有無」は、就職活動やキャリアに大きく影響する、非常に重要なスキルです。
就活のためのポートフォリオ制作の相談やキャリアアップのために必要な技術についての相談は日々数多くいただきます。 特に最近では、
「キャラクターを描くスキルをもっと本格的に磨きたい」
「背景制作(背景美術)を仕事にしたい」
という目的でデッサン基礎力をあげたいという方が多い傾向です。
また、独学で勉強してみたものの、描いているうちに見せ方や構造理解に課題を抱えてしまう方も少なくないようです。
クリエイティブ業界への就活を行う際には、ポートフォリオを必ず作成しましょう。
業界では、採用のエントリー時にポートフォリオの提出が求められます。
面接に至る第一のハードルが「ポートフォリオ審査」です。
ポートフォリオは自分自身の広告です。
チャンスを掴むために、しっかりアピールしましょう!ポートフォリオの中でもデッサンは特に重視されるポイントになります。
デッサン力とは何か、また、デッサン力を求められる職種(デザイン・イラスト・ゲーム・アニメ関連)の就活やキャリアアップの可能性について、
- ・なぜ今、デッサン力が求められるのか
- ・背景制作(背景美術)やキャラ制作にも活かせる理由
- ・ポートフォリオに載せるデッサン作品の選び方
- ・独学では得られないプロの視点
といったテーマを、実際の業界傾向や事例を交えながら分かりやすく説明したいと思います。
1.デザイナー・イラスト職に求められるデッサン力とは?基礎から学ぶ重要性
(1)重要性
クリエイティブ業界において、求められるリアル感というのは非常に高度なものです。また、あらゆる面において斬新さも求められます。
非常に時間のかかる作業を根気づよく続けられるか否かというところがまず必要です。 加えてイメージ力が豊富にあり、且つそれらをビジュアル化しプレゼンテーションする能力に長けているかということも重要です。
(2)迷い
デザイン業界やアート業界では近年、AIの普及やデジタルツールの進化によって、誰もが簡単にビジュアルを作れる時代になってきました。
しかし、そんな時代だからこそ、「人間の観察眼」と「本質をとらえる力」を備えたアーティストが重宝されるようになっています。
その基礎となるのが、デッサン力です。
デッサンとは、単に「絵がうまくなる練習」ではなく、対象物の構造を理解し、空間や質感を的確に捉える力を養う訓練でもあります。
ビジュアルで表現するモノ作りに取り組むことを目指していながら、その基礎としてのデッサンについては、難しい、めんどくさいから嫌だと平気で話し、パソコンスキル等々でなんとかなると決め込む考え方が多いです。
(3)心構え
モノ作りに真剣に取り組む心構えが有るか、ハードな仕事を根気づよく続けることができるかということを確認する為にも「デッサン力」を問うことである程度ふるいにかけられます。
たとえば、以下のような場面でデッサン力は不可欠です。
- ・キャラクターの立体感や動きのあるポーズを描くとき
- ・プロダクトデザインのスケッチを起こすとき
- ・空間の構成や遠近感を表現するとき(背景画・風景画など)
現場では、「なんとなく描ける」では通用しません。観察した情報を論理的に構築し、それを自分の中で再現・表現できるスキルが、プロとしての信用や仕事の質を左右します。
特にアニメ・ゲーム業界では、アートディレクターや背景チームから
「骨格を理解して描ける人」
「パース感覚が自然な人」
が求められます。これはまさに、デッサン力によって培われる能力なのです。
(4)助言
仕事に就く前に、学校等で基礎力をしっかり身に付けている事が、必ず、役に立ちます。
現場に入ってしまうと、なかなか一から学び直すというのは難しいことですので、デッサンを初めとする基礎をしっかりやっておくべきです。
2. キャラクター・背景制作における「デッサン基礎力の習得」と「描写力」の重要性
(1)キャラクターの制作現場で求められるデッサン力
キャラクター制作志望の場合、人体構造に対する理解が必要です。背景制作されている場合は、空間を正確に表現できていなければなりません。
完成時には質感を重視する傾向がありますが、表面的な(技巧的な)ごまかしは良くありません
キャラクター制作の現場で求められるものは、
- ・骨格・筋肉を意識した自然なポーズ
- ・顔や手足の微妙な立体感のコントロール
- ・デフォルメの中にある“リアリティ”の表現
これらはすべて、基礎デッサン力の習得により養われる観察力と理解力によって描写力が支えられます。
プロとして活躍したいなら、基礎画力を見直すことが最短ルートです
(2)背景制作の現場で求められるデッサン力
背景制作(背景美術)の制作現場では、以下のような力が求められます。
- ・建築物や家具の構造を理解した線画
- ・光と影のバランスによる奥行き表現
- ・遠近法に基づいた空間演出
これらも、基礎デッサン力の習得により養われる観察力と理解力により、正しく描写を表現できるようになります。
3. 「デッサン力」がポートフォリオ制作説得力を高める理由
(1)基礎力が備わっているデッサン作品が担うポートフォリオの完成度
多くの方が就職やキャリアアップ・副業を意識して「ポートフォリオの作り方」を学ぼうとしますが、良いポートフォリオの鍵は、基礎画力が備わっている仕上がりになっているのかどうかにあります。
特に背景制作やデザイナー職では、次のような視点で評価されます。
- ・観察力:構造や空間の正確な把握
- ・表現力:質感・空気感の描き分け
- ・応用力:ラフ案→完成イメージの再現性
また、ポートフォリオに何を、どんな順番で、どの程度の枚数を載せるかも選考を左右します。
単なる模写ではなく、自分の視点で捉えた構図・光・質感の工夫が見えることも重要です。
プロ講師の視点から、あなたの描いたデッサンの何が「強みか」を客観的に見てもらうことが、ポートフォリオの完成度を引き上げる鍵になります。
(2)想定描写・イメージ
クリエイティブ業界志望者として特に気を付けて頂きたいのは、イメージ表現です。
発想の展開は自由なので、大胆に自分の世界を表現しなければ、言い方を変えれば自分の世界をぶちまけなければ、何を言いたいのか伝わらないということです。
しかしながら、どうも人に見られる不安というか、そういう気持ちが作用して無難にまとめようとする傾向がある気がします。
無難というと平均点レベルならいいではないかと言われそうですが、クリエイティブ業界で平均とは「つまらない」つまり不安。ということになってしまいます。
「三振かホームランか」を狙ってほしいのです。
自分とはどういうものが好きで、どういうものにこだわりをもつのか。そういうことを大事にしてほしいと思います。
また、「他の誰よりも強力な、自分で作った自分だけのツール」も用意しておきましょう。
4. 独学では身につきにくい、デッサンの「構造理解」と「描写の精度」
YouTubeや書籍で学べる環境が整った今、独学でデッサンを学んでいる方も少なくありません。しかし、独学ではなかなか到達しにくい領域が「構造理解」と「描写の精度」です。
たとえば、独学でデッサンを学んでいる方は
- ・自分では「形を取れている」と思っていたが、プロから見るとパースや構造が崩れている
- ・写真模写はできるが、実物を前にすると何をどう描いていいか分からない
- ・なんとなく形は合っているが、画面に説得力が出ない
といったことを経験された方は多いのではないでしょうか?
これは、目で見た情報を頭で理解し、再現する訓練が足りていないことが原因です。
プロ講師の添削を受けることで、自分の「思い込み」や「癖」を客観的に知ることができ、本質的な改善とレベルアップが可能になります。
また、構造の理解はキャラクター制作や空間表現にも直結します。
たとえば骨格構造やパースの基礎が曖昧だと、どれだけデジタルで上手く塗っても、「なんとなく違和感がある」絵になってしまうのです。
独学で手応えを感じられなくなった方こそ、プロの指導で「本当に必要な目と手の感覚」を磨くタイミングかもしれません。
5. ゲーム・アニメ業界の就活で「描ける人材」が評価される理由
背景イラストやキャラクターデザインを目指して就職活動をする場合、作品集やポートフォリオが重要な評価材料になります。その際、
「どれだけ描けるか」=「現場ですぐに戦力になるか」
が見極められます。
ゲーム・アニメ関連のキャラクター・背景デザイナーとして採用する場合は。以下のようなポイントを重視されるでしょう。
- ・アタリなしで立体構造を描けるか
- ・パースを意識した空間表現ができるか
- ・ラフから完成までの思考と過程が見えるか
ポートフォリオに完成作品だけでなく、基礎力を感じさせるデッサンを入れることは、就活において大きなアドバンテージになるのです。
6. プロ講師による指導で、弱点の克服をして自信につなげよう
独学では気づきにくい「自分の弱点」を、プロ講師はすぐに見抜いて的確にアドバイスしてくれます。
それは単に「上手い・下手」という判断をするだけではなく、
- ・形の取り方のクセ
- ・観察の甘さ
- ・構図のバランス感覚
当校のデッサン基礎コースでは、段階的な課題と添削を通じて、自分では気づきにくい観察力や描写力を引き上げる指導を行っています。
また、「背景美術」「キャラクターデザイン」「アートディレクション」などの業界別アドバイスも可能なので、目指す方向性に沿った成長を実感できるのも大きなメリットです。
描くたびに「前よりも分かってきた」と着実に感じられることが、あなたの自信とモチベーションにつながります。
7.エピローグ あなたの絵の現在地と可能性を確かめよう
「自分の絵は、プロから見てどう映るのだろう?」 「独学では伸び悩んできたけど、どこを改善すればいいのか知りたい」
そう感じている方は、ぜひ一度、当校の無料体験レッスンにお越しください。
アートスクール大阪・デッサン基礎コースでは、初心者から無理なくしっかり画力が見につくカリキュラム・テキスト・サンプルを用意しています。
- デッサン基礎の簡単な実技体験
- 現在の画力のフィードバック
- ポートフォリオや進路の相談
などを通じて、あなたにとって本当に必要な学びや今後の方向性を見つけるお手伝いをいたします。将来目指したい職業や目標を丁寧にヒアリングし、実現するためにどのようなことを学ぶべきなのかをアドバイスいたします。
スキルアップのコツは、回り道せず、確かな道筋を決めて、自分のペースで楽しくしっかりトレーニング出来る時間と環境を選択することです。
8.おわりに
クリエイティブ業界は技術革新も多く、様変わりの激しい世界です。
一つの方法論にこだわり続けてはいけませんが、いつの時代も変わらないものもあると思います。
要は、そのバランス感覚だと思うのです。
そういった意味で、デッサン基礎コースはポートフォリオデッサン制作に最適だと。
自信をもっておすすめします
デッサン基礎コ―ス
chief 安田正弘
安田 正弘

- [ Profile ]
- 武蔵野美術大学造形学部油絵学科 卒業
白日会会員
損保ジャパン美術財団奨励賞 受賞
日展入選(洋画)
朝日放送 カルチャーコーナーに出演 - ≫ 講師インタビュー
- ≫ アートスクール大阪 講師FILE(動画)
- ≫ ライブデッサン(動画)
- [ Message ]
- Instagram・TwitterでPaintig・Drawing画像を投稿することにハマっています
展覧会に出品し作品を直接鑑賞するリアルな出会いとは違った、WEBでイージーに世界のさまざまなアーティストやギャラリストに出会いコミュニケイトできる空間はとても魅力で面白く、表現の今を感じています。
