理科実験さながら?絵画制作時におけるシリンダー・ビーカー・スポイト達

絵画を制作する時には色々な道具を使います。
絵を描くという目的だけならば、
筆やパレット、紙やキャンバスなど、
一般的に画材とされている物があれば十分ですが、
下地を自分で作ったり、絵具を自分で作ったりするとなると、
画材屋さんで販売されているもの以外にも様々なものが必要になってきます。

私は自分の作品を制作するときには
下地のパネルから作りますので、
仕事場には電動の物も含めて色々な種類の木工用の工具があります。

その他にも下地の塗料を調合するために必要なデジタルのはかりやビーカー、メスシリンダー、スポイトなど計測器や、塗料の材料を混ぜ合わせるためのステンレスのボール、トレイ、ゴム箆などの調理器具もあります。卵テンペラ絵具の防腐剤として調理用の酢を使いますし、カゼイン粉末を溶解するためには炭酸アンモニウムが必要です。膠を保存するための冷蔵庫や、膠を湯煎するためのガスコンロ、エスキースのためのコンピューターまで、制作に必要なものを数え上げるときりがありません。

注射器もそういった道具の一つです。
作品の描画に直接かかわるものではありませんが、下地作りの過程で不具合が出た時に使うととても便利です。

下地のパネルに麻布を膠で貼って乾燥させました。写真ではわかりにくいかもしれませんが、赤で囲った部分の麻布がパネルから浮いています。このままでは端っこが出っ張った絵が出来てしまいます。

ここで注射器の出番です。注射器に膠を入れまして…

先端に針を取り付けます

麻布が浮き上がった部分に膠を注入します。

しっかりとくっつくようにおさえます。

パネルに布がしっかりくっついていれば注射器の出番はないのですが、こういった失敗があった場合に注射器があると便利です。他にも側面の目盛を利用して少量の液体の容量を量ったりすることもできますね。テンペラ絵具を作る時に役立つかもしれません。注射器はシリンダーという名称で販売されています。大型家電量販店のプラモデル売り場などにおいてあります。プラモデル用塗料の調色などに使うのでしょう。

このように便利な注射器なのですが、私が注射器を持っていると何かアブナイ感じに見えるようですので、なるべくは使わないように布貼りの段階でしっかり布をくっつけておかないといけませんね。それにこの作業を何枚もやっていると、指と布が擦れて指紋が薄くなってしまいます。指紋が復活するまで三日くらいかかりました。タブレット端末の指紋認証を受け付けてくれなくて難儀しましたわ。

 

 

 

松田 一聡

松田 一聡
Profile
‘01 東京藝術大学大学院油画技法材料研究室修了
‘12 「重力」展(Gallery Suchi)
‘13 アートフェア東京 2013(Gallery Suchi ブース)
‘14 「重力」展(Gallery Suchi)
‘15 「重力」展(Gallery Suchi)
   「写実って何だろう?」(ホキ美術館)
Message
絵画を学ぶにあたって、1つのことに集中することも大切ですが、
いろいろな表現に挑戦することで得られるものもあると思います。
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