美術科金曜アトリエ通信 11月号(肖像画を描く時は…)

皆さんこんにちは。
今月は美術科Wさんの作品をご紹介します。

お祖父さまのお誕生日のお祝いに贈りたいと、
7月の半ばからスタートされた油絵での肖像画です。

笑顔のお写真を持ってきてくださり、
とにかく似ていることを大切に、
小さい画面の中でもあーでもないこーでもないと工夫を重ねました。

肌の色の調整や、髪も含めた表情を
ご本人に近づけていくのはもちろん、
帽子やジャケットの生地やシャツの模様、
ファスナー、ループタイ(翁の面が付いています)、
そして眼鏡。

肖像を描くときは顔以外のディティールにもこだわると
その人らしさにつながります。
素材感の表現は油絵の具の得意とするところでもあります。
秋になり時々持ち帰ったりもされながら、
完成!
間に合いました!
9月28日に92歳になられた
お祖父さまに贈られた時のお写真をいただきました。

おめでとうございます!
ずっとお写真で拝見していたせいか、
思わず「写真にそっくり…」と驚いてしましました。
今でもお元気でお仕事をされているそうです。
すごい。
その後Wさんはというと、
描き慣れた絵に戻り、
かわいい女の子が美味しいものを
モグモグ食べる作品を描いていらっしゃいます。

美術科・山下

 

 

 

山下 智子

山下 智子
Profile
'07 東京藝術大学美術学部油画専攻卒業
'07 O氏記念賞受賞
'09 東京藝術大学院美術研究科絵画専攻修了(油画技法材料研究室)
Message
専門も好みも様々な人が集まっているのが
このアートスクールの良いところだと思います。
他の人は何をやっているのかなと、ぜひ見てまわってください。
誰かがいるアトリエには、
ひとりきりで描いていても得られない発見があります。
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