知ってる?知らない?マンガ用語あれこれ その1

こんにちは。マンガコースです。
今回のブログはマンガを描く人は知っていても、描かない人は知らない(かもしれない)マンガ業界で使われている用語などを紹介します。
マンガ業界特有のものもあればそうでないものも色々あります。思いつくまま順不同で掲載。個人的な解釈なので、他の意味で使う時があるものもありますが、ご容赦ください…。
これを全部知ってるあなたはマンガ通!かも!?

【プロット】
 あらすじのこと。形式は特に決まっておらず、簡単な出来事だけを並べたものから、小説形式や脚本形式などにして詳しく書くものもある。

【エピソード】
 物語の中で起こる色々な出来事の事。シーン。マンガの場合その出来事ごとに、キャラの魅力を描いたり関係性を描いたり、物語を進める上でのキーになる展開を入れたりして、そのエピソードの積み重ねが物語となる。

【モブ】
 物語の主要人物ではない、名前のないキャラの事。通行人などを含む、ほぼ背景の一部的キャラ。基本大事なことは言わないが、クラスメイトや野次馬など、状況などを説明する時にはセリフを伴うこともある。長期連載の場合、モブキャラがメインキャラに昇格することもある。

【ネーム】
 絵が簡易なだけで、コマ割りやセリフをすべて入れたほぼ下描き同様のマンガ。マンガの設計図。これ無しでマンガを描くのは難しい。ちなみにネームは「描く」ではなく、「切る」という。

【モノローグ】
 登場人物が心の中で考えているセリフ。読み切りの場合は主役だけしかモノローグを入れないことが多い。

【写植】
 フキダシの中のセリフの文字を編集部で文字入れしてくれること。昔、アナログ原稿ではマンガ家はセリフを鉛筆で書いているので、そのセリフを印刷した文字(写植版下)にして、それを直接原稿に貼っていた。現在はアナログ原稿でもスキャンしてデジタル化し、それにデジタル上で写植(文字入れ)を行っている。

【級数(Q数)】
 セリフの写植文字の大きさの単位。1級は2.5mmで、13級が約9pt(ポイント)。ちなみにセリフの文字の大きさは、マンガ家自身が書いた文字のサイズに合わせることが多いが、最終的には書体など含め編集部で決めている。

【ルビ】
 セリフに打つフリガナの事。

【デッサン】
 マンガの場合、よく批評の際に使われるのは美術的なデッサンという意味よりも、正確に物が描けているかどうかを伝える時に使う。(例:人物のデッサンが狂っている)

【ペン入れ】
 鉛筆などで書いた下描きをペンでなぞること。デジタルで作成されるマンガも、下描き→ペン入れという手順を踏むことが多い。時短のために、ネームを下描きとして使ってペン入れする人もいる。

【入り抜き】
 一本の線を引く時、描き始めを入り、描き終わりを抜きといい、その先端を線の強弱で細く描くことを言う。

【消しゴムかけ】
 普通消しゴムは「消す」だが、マンガの場合は消しゴムを「かける」という。主に下書きを消すときに使う言葉。

【ベタ】
 真っ黒に塗りつぶすこと。

【ツヤベタ】
 髪の毛など、入り抜きをうまく用いて艶のある表現を行う時に使う。

【ホワイト】
 修正すること。また、線やベタ、トーンの上に白いインクなどで描くことで画面に華やかさなどの効果をもたらすこと。

【効果線】
 感情や雰囲気、動きなどを表現するために描かれるもの。(以下例;カケアミ・集中線・スピード線(流線)・ウニフラ・ベタフラ・イナズマフラッシュ)

【カケアミ】
 グレーが使えない時に、数本の直線を角度を変えて規則正しく重ね合わせて濃淡を表現する効果。見本は4カケ(4種類の角度の線の重ね合わせ)だが、2カケ3カケなどもある。
 これを画面前面に敷き詰めたり、重ねる線数を減らしてぼかしの表現にしたり、固まりの形を変えたりすることで様々な効果を表現できる。

【集中線】
 絵やモノローグなど、何かを目立たせたい時に使う効果。線を一点に集中させ、中心は抜きで描く。線の数や規則性を変えることで、強調の度合いを変えることが出来る。

【スピード線】
 動いている軌跡を線で表現する効果。別名は流線。線同士は交差しないように描く。直線だけでなく曲線で表現することもある。

【ウニフラ】
 主にモノローグ用のフキダシとして使用する。普通に考えている時よりも強く心に思ったり、強調させたいときに使う。線の量や形は様々で、ギザギザしていないものもある。

【ベタフラ】
 集中線のように、何かを強調したいときに使う効果。モノローグにも使える。周りがベタなので画面にメリハリを出しやすくなる。

【イナズマフラッシュ】
 大小のベタフラを、雷のような少し角のある白い線でつなぐことで、ベタフラよりも激しい表現の効果になる。

 上げていたらかなり多くなってしまったので、今回はここまでです。次回はさらにマンガ業界らしい用語をご紹介しますので、またご覧くださいね。

井原 安子

ihara2014
Profile
同志社大学経済学部卒業
大学在学中に漫画家デビュー。
以降、読み切り・連載作品を発表、コミックス出版を重ねる。
現在はフリーのマンガ家として活動中。
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小さい頃から、マンガを描くのも読むのも大好きで、今は趣味も仕事もマンガという大人になりました(笑) 特に読む方はジャンル問わずです。
好きな気持ちとやる気は、マンガ制作の大きな力になります。初めての方もレベルアップしたい方も、ぜひ一緒に頑張っていきましょう!
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