『鬼滅の刃』吾峠呼世晴原画展に行ってきました

こんにちは。マンガコースです。

今月のブログは「『鬼滅の刃』吾峠呼世晴原画展」に行ってきましたので、その感想です!

『鬼滅の刃』と言えば、言わずと知れた大ヒットマンガです。
ご存じの方も大勢いらっしゃると思います。
今回の原画展は開催されると知ってから、とても楽しみにしていました。なのでチケットの発売情報を知って、開始後はすぐ申し込み!…をしたのですが、残念ながら1回目のチケット抽選販売では取れませんでした…。
平日なら行けると思っていたのですが、鬼滅人気おそるべしです…!
2回目の抽選販売では申し込み時間を遅めに設定&第三希望まで申し込みしたおかげで、一番遅い時間での予約をなんとか取ることができました!
当日はコラボカフェものぞきつつ(笑)、夕方からいよいよ入場です!もちろん入場開始前から大勢の人が待っていて、しかも年齢層はかなりバラバラで人気の幅の広さを実感しつついよいよ中へ…!



入場口は【序章 煌(きらめき)~不滅への旅立ち~】としてコミックスの表紙が大きなパネルになって飾られており、原画展への期待が高まります!そして入場すると、早速原画がずらっと並んでいました!
吾峠先生はアナログ作画の先生なので、マンガを描く身としては余計に楽しみです♪

最初は【壱ノ章 絆(きずな)~兄と妹、そして仲間たち~】として、主人公やその仲間など各メインキャラクター毎に、出ているシーンがあるページを大体の巻数順にピックアップした原稿が並んでいます。
時々連続のページで展示してあるので、ついつい知ってる内容なのに読んでしまいそうになります(笑)
コミックスで見ると、私はそこまで細かく描いてある印象は持ってなかったのですが、生原稿で見るとさすが1話から仕上げもきれいで、細かなところまでしっかり丁寧に描かれていました。
さらにそのパネルの下の方には各キャラのちびキャラ絵(ギャグシーンの時のキャラ絵)が並んでいて、お客さんが少なければそこもじっくり見れるのになぁ…と残念に思いつつ先に進みます。


 次は【弐ノ章 鬼(おに)~人の果て、悲しみの果て~】として、作中の鬼たちをメインに展示してありました。
最初の順路に沿った壁のパネル展示とは違って、ここはランダムな壁を作って展示されていて、好きなところから見ることができました。
鬼の中でも人気に差があるのか、人垣でなかなか見れない場所もあったり…(笑)
 鬼がメインで出るシーンはより画面が重いので、展示室もそれに合わせた雰囲気で、より世界観に没入して原稿を鑑賞することができました。




 そこを進むと【特別章 -陰(かげ)- 無限城顕現】として、無限城の一部を立体的に再現してある場所になります。
不思議な感じの作りで実際以上に広さが感じられ、そこは写真撮影可だったので、がっつり撮影しました(笑)




無限城を通り過ぎるとがらりと雰囲気が変わり、【参ノ章 柱(はしら)~絶対なるその呼吸~】として、各柱にスポットを当てた展示に切り替わります。各柱のかっこいい&面白いシーンの原画展時だけでなく、なんとそれぞれの呼吸の技を立体的に表現したオブジェ(??)も展示してあります!
それがまためちゃくちゃかっこよかったです!写真が撮れないのがほんと残念でした…。

この辺りはコミックスで言えば中盤以降の原稿中心の展示だったのですが、印刷されたコミックスで見たときは少年漫画らしい熱い線で描かれていた印象が強かったのが、原画で見ると、連載初期のころと比べて線の細さや精密さが、めちゃくちゃ上がってるのに気が付きました…!

最初の方でもきれいだったのですが、この中盤以降の原稿はさらに上の次元へ…!

メインキャラ達は基本はひと筆で一気に線を引かれているようでしたが、その線がとてもなめらかですし、さらに建物などの背景や、技を繰り出したり雰囲気をバックの効果で表現したりする箇所でも、線やトーン削りの描写が半端なくきれいなのです…!
しかも一見「デジタルなのでは!?」と見まごうほどの細かさです。(これはアシスタントさんとの連携&技術が上がったせいかも??)
じっくり見ればどういう技法で処理されているかはわかるのですが、逆に技法はわかっていてもそれをアナログ作業で自分で再現しようとしたらとてつもない労力がかかるのが予想されます…。

アシスタントさんへの指示(アナログ原稿の場合は水色で描かれたものは印刷されないので、効果やトーンの指示(描くキャラによってトーンの濃度だけでなく線数まで分けてありました!)は原稿に直接水色で描いてそのまま残しておくことが普通です)も丁寧に出されていますし、中には一度書いてもらったものに対してさらに指示を出して修正したであろう個所もあり、原稿に対する細やかな気配りに感動しました。

(もしかしたら単行本作業の時に修正し直したものかもしれませんが…。
たいていのマンガは雑誌掲載時の原稿をコミックス化するときに見直し&修正をするので…。)
あと、少年漫画家さんの生原稿だと良くみかけるのですが、がっつりホワイトで塗りつぶしてその上から描き直し、という箇所があまり多くなかったのも印象的でした。


そのあとの【肆ノ章 繋(つなぐ)~全てを懸けて~】では原画展示を見るだけでなく、その時のシーンの雰囲気を再現したかのようなデザインのパネルが配置された、厳かな空間になっていました。作品の空気感がすごく表現されていて、とてもよかったです。


その空気感のまま【伍ノ章 刻(とき)~千年の夜明け~】【終章 継(つぐ)~幾星霜を越えて~】と、原作の流れを壊さないよう、そのまま本編の最終決戦の原稿が展示されていました。原画だけでもすごいのですが、パネルには印象的なシーンを大きく引き伸ばしてデザインしてあり、ライティングも凝っていて、臨場感もひとしおでした。

そしてラストには本編の最終回でのそれぞれのキャラの行く末もしっかり補足付きで展示してあり(ちょこちょこツッコミもあり(笑))、展示会で初お披露目となったイラストや吾峠先生からのメッセージなどで締めくくられていました。

原作が完結しているということもあり、最後までしっかり原稿を、これだけ多く見せていただけたことは本当に感激でした!そしてただ並べて展示するだけでなく、『原画展』という名の通り、原稿展示を引き立たせるように立体物(しかも見ごたえアリ)やライティングも意識した展示がしてあったのも、とても良かったです!

これだけ人気のある作品なので、きっと東京・大阪以外の地域でも引き続き開催してくれるのでは?と思います。その際、もし行かれてない方がおられれば、ぜひ足を運んでみることをお勧めします!

井原 安子

ihara2014
Profile
同志社大学経済学部卒業
大学在学中に漫画家デビュー。
以降、読み切り・連載作品を発表、コミックス出版を重ねる。
現在はフリーのマンガ家として活動中。
Message
小さい頃から、マンガを描くのも読むのも大好きで、今は趣味も仕事もマンガという大人になりました(笑) 特に読む方はジャンル問わずです。
好きな気持ちとやる気は、マンガ制作の大きな力になります。初めての方もレベルアップしたい方も、ぜひ一緒に頑張っていきましょう!
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