コミックイラストコース 卒業生インタビュー第3弾
受講生インタビュー
   入学当初は趣味として描き始めたDBMさん。今年の冬から、ゲーム関連のイラスト製作請負会社のアートディレクターとして就職が決まりました。仕事をするために心がけた事、そしてそのためにどのような事をしたのか、熱いお話を伺いました。 
 
 ……就職おめでとうございます。アートディレクターとして就職されましたが、具体的にどのようなお仕事なのでしょうか?
 
  クライアントの要望通りのイラストを期限内に制作する仕事です。  具体的には、クライアントの意図していること、求めていることを加味し、マッチしている登録クリエイターさんへのお仕事依頼、また、提出されたイラストの添削、総チェックを行い全体のクオリティコントロールを行います。全ての仕事には納期がありますので、スケジュールの管理、コントロールも仕事の範囲内となります。 
 
 ……ご自身でも業務内にイラストを描いたりするんですか?
 
  イラストを添削する際は自ずと描くことになりますね。自分で手を動かす時間は業務内の3割程度でしょうか。 
 
 ……そうなんですね。また後程お仕事についてお聞きするとして、まずアートスクールを知ったきっかけ、入学しようと思った理由を聞かせてください。
 
  イラストを習おうと思った当時、大阪で、社会人が無理なく通える(専門学校不可)マンガ・コミックイラスト教室がここだけだった、という事が入学のきっかけです。

……アートスクールの印象はどういったものでしたか?
 
  自由が利く。入学当初は働いていたので都合に合わせられるのは良かったですね。 
 
 ……それはアートスクールのおすすめの一つですね。DBMさんは再入校されていますがその理由を聞かせていただいていいですか?
 
  はい、まず最初は趣味として上手い絵が描きたいと思って入りました。それまで全く描いた事がなくて、就職して余裕ができたし始めてみようかなと思ったのが最初のきっかけです。 
 
 ……それだけ描けるので、はじまりが趣味というのが意外でした。
 
  そうですか?(笑)ですが、再入校の時にはプロになりたいと思って入校しました。描く時間がもっ とほしいなぁと思って、働いている時間も絵を描きたいなぁと。だったら仕事にするしかないかと思っ たんです。 
 
 ……すごいなぁ(笑)失礼ですが、専門学校にしなかった理由はどうしてですか?
 
  習いたいと思った時点では、前述通り働いていましたので全日制の専門学校は選択外でした。  再入校時は、正直、専門学校と迷いましたが、どっちにしても自分がやるかやらないかだけの話なので、絵を描ける環境として融通が利くアートスクールを選択しました。また、費用面でのメリットも大きな要素です。ノウハウならそこらへんの本やネット上に膨大に落ちてますし。 
 
 ……DBMさんはとてもストイックな印象があるのですが、どういった気持ちで描き続けていらっしゃったんですか? 
 
  とにかくうまくなりたい、の一点です。 
 
 ……わかりやすいですね。具体的に上達の目標はありましたか?
 
  書店で売られている画集のレベルにはなろうと。それは今も変わらないです。 
 
 ……仕事にも繋げることができたし、十分な画力はお持ちだと思うのですが。
 
  いやいや、まだまだですよ。動物や男性、エフェクトなど苦手ですからね。 
 
 ……上手くなるために心がけていることはありますか?
 
  そうですね、精神論と行動面であるんですよ。まず、精神論は2つあって、これは前職で感じたり聞いたりしたことなんですが  「何事も本質をつかめば難しいことはない」 「あいつが出来ることは自分もできる」です。 
 
 ……行動面は?
 
  精神論が根底にあってデッサンや模写、作品作りなどの行動に移していました。それと、デッサンや模写など毎日描くことですね。毎日描く事で、本質を掴め正しい形を記憶や手に定着できます。また、線が決まりやすくなって線を重ねなくても良くなったんです。迷い線が少なくなった。
 
 
 ……そういえば、振替の制度で基礎デッサンも受講されたりしていましたね。
 
  僕が思うに、デッサンが出来る人がキャラ絵が上手いかというとそうではないと思うんです。でもキャラ絵が上手い人はすべからくデッサンもが上手いんですよね。これはキャラ絵の方がデッサンよりも上位にあるという事だと思います。
 
 ……ではデッサンや模写の重要性は何だとお考えですか? 
 
  面の理解、立体を意識する「見る力」=「本質を掴む力」を付けるためにデッサンをしています。目に見えている物すら描けないのにイメージしたものは描けないですし、それに、見たものを描けないと資料を見てもちゃんと描けませんから。 
 
 ……模写は? 
 
  記号化するための練習です。
 
 ……マンガ絵というのは「記号」という事ですね。では、お仕事についてお聞きしたいのですが、どう やって今のお仕事に就くようになったか経緯を聞かせて下さい。
 
  とある専門学校が主催しているイベントに参加したんですが、そこに今の会社が来ていました。その時に、作品を見ていただいて、登録サイトに登録してみないかと声をかけてもらいました。
 
 ……スカウトですか? 
 
  まぁ、そうですね。それからはしばらく外注という形でお仕事をもらっていたんですが、今度は会社 が主催する社会人限定のポートフォリオ添削イベントがあるという事で参加したんです。そこで、ポー トフォリオを持っていき就職先を探していると話しました。 
 
 ……抜かりないですね。
 
  当たり前ですよ。人材を求めているのはわかったのでアピールしました。そしたら、じゃあうちの面接に来ないかと声をかけてもらいました。 
 
 ……行動したことが結果につながったということですね。
 
  行動しないとだめです。 
 
 ……はじめは登録してお仕事をもらう側だったという事ですが、その時に仕事をする上で気を付けていたことはありますか。
 
  ・断らない 
  ・納期を守る 
  ・まめに連絡する 
  ・できない、は無し 
  ですね。特に最後の「できない、は無し」というところなんですが、わからんないと思うととりあえず調べます。調べてもわからないと、質問するんですが、それもただ教えてくださいではなく、調べた資料などを添付して、提案しながら質問します。 
 
 ……そうですね、当然のことではありますが意外とできていない方も多いかもしれませんね。
 
  アートディレクターにしてもイラストレータにしても、絵が上手いだけじゃだめで、やはりコミュニケーションが重要だと思います。

……それでは、コミックイラストコースの入校を検討されている方にアドバイスをいただけますか。 
 
   目的をもって入るという事でしょうか。ただ単に楽しく描きたいのか、本気でうまくなりたいのか。うまくなりたいのなら、嫌な事や嫌いな事でも上達のために我慢してやらないといけないと思います。デッサンとか(笑)また、嫌な事をすることに慣れるという意味でもやはり厳しいことはやった方が良いと思います。もし仕事にすれば、いつでも楽しいことばかりではないですし。それに、僕は経験上頑張れば結果はついてくると思っています。 
 
 ……それは今頑張っている方に励みになりますね。入校される方の気持ちは色々あると思いますが、確かに目的がはっきりしていると行動に移しやすいのはあるかもしれませんね。ではもう一度目標をお伺いしてもいいですか?
 
  絵の上達度という意味では画集レベルです。 
 
 ……刺激をいただける、熱い話をありがとうございました!これからのご活躍を応援しております。