STUDENT INTERVIEW

濱田有美 特集 インタビュー他

寄生するどうぶつたち - 濱田有美の進化論 -見出し


 展覧会やイベント・バザールなどめまぐるしいスケジュールの中で、たえず作品スタイルを更新続けるその創作意欲は、彼女の生み出す生物の進化そのもののかもしれません。生物達の行動様式は生み出す本人にも読めないそうで、その名を『ミニまとい族』と命名されています。生物達はどこまで増殖していくのか、また彼女はどこまで進化していくのか。しばらくすべての動向をAS(アートスクール)は見守っていこうと思います。

濱田有美 インタビューその1

先日、FMはしもとで行われたラジオインタビューでも、濱田さんの創作の秘密にふれられていたと思いますが、ASでも絵本コースのオオノ講師が彼女にインタビューしています。まずその前半の部分を紹介します。

1.唐突ですが好きな色は何色ですか?

青色です。子供の時から好きな色です。今でも青色は好きなので、要所、要所で使っています。
なぜ青色が好きかというと、透明感があり奥に吸い込まれる感覚があるからです。
一時期はピンクが好きな頃もありましたが、子供の頃からの原点に戻って青色が今でも好きな色です。
ですから、腕時計とか、着る服など青色を取り入れていることが多いですね。

2.尊敬する芸術家はいますか?

横尾忠則さんとヘンリー・ダーガーと近藤亜樹さんです。

横尾忠則さんを好きになったきっかけは、金沢21世紀美術館で個展を観てからです。
実は美術館に行くまではそんなに好きでなかったのですが、個展会場の広い部屋に入った瞬間、彼の作品の凄さに圧倒されました。
彼のエネルギーが作品から強く発せられているのが分かり、会場から出たときには、すっかり横尾忠則さんの熱狂的フアンに変わっていました。
はじめ入る前は好きではなかったのに、出る時は好きになっていたという風です。

ヘンリー・ダーガーはfacebookの中ではじめて彼の絵を発見し、すぐにひとめぼれしました。見た目と色使いに憧れました。
さっそく本屋さんで彼の作品集『ヘンリー・ダーガー非現実を生きる』(平凡社のコロナ・ブックス)を購入したくらいです。

近藤亜樹さんを知ったのは、東京の画廊で彼女の作品を観たときです。
そこで見たものは集合アートでしたが、筆のタッチが活きていて、瞬間に衝撃が走りました。
それと彼女が私と同じ年というのも、より興味を持ち好きになった理由でしょうか。

3.最近はどんな画材をよく使いますか?

今は立体にはまっていますので、紙粘土と石粉粘土を使っています。
紙粘土と石粉粘土を使い分けて制作しています。というのもそのふたつは手触りや光沢感などが違うからです。

濱田有美インタビュー

4.あなたの作品に、もしこだわりがあるとしたら何ですか?

私の絵のこだわりというか、いまは自分の作品スタイルを決めないことでしょうか。
常に新しい気持ちでいて、自分も作品スタイルも変化しつづけています。

5.あなたの一番のお気に入りの作品はありますか?

椿姫という作品です。はじめ平面で描いていましたが、紙粘土で立体化してみました。
大小いろいろありますが、小さな紙粘土の椿姫でLINEスタンプも作りました。

6.作品を作る上で、もしスランプになったらどうしますか?

作品が作れなかったらいろいろと分析してみます。分析する事が悩みを解決する方法のひとつだと思います。それでスランプを乗り越えれたら、自分に力がつくと考えています。

7.アイデアはどのようにして出てきますか?

生活の中で面白くて魅力を感じるものを見つけては、そこからアイデアを出してゆきます。
アイデアが浮かんだ時には、すぐにはイメージとしてスケッチせずに、頭の中で中でしばらく寝かしておきます。

濱田有美 インタビューその2



8、あなたはどんな子供でした?

夢みがちな子供でした。
人形とぬいぐるみは生きていると、小学6年生まで思っていました。
ぬいぐるみにはすべて名前をつけていました。
表現したいと思うことへのすごいきっかけは、中学3年の時、
ゴッホの展覧会を観に行ったことです。

10、絵を描いてきて辛かったこと、しんどいことはありますか?

表現したものが心の奥底にあるのに、どうしてもでないのが辛かったです。
大学時代では表現したいのに何を表現したらいいのか分からずずっと悩んですごしました。

rockclimbing

11、あなたの座右の銘、好きな言葉を教えてください。

座右の銘ではないですが・・
「あきらめたら、それで終わり。」
「前に進もう!」
「しょうもないと思っても描く。」
「あかんと思っても描く。」
自分に言い聞かせている言葉です。

12、これから絵を描く人へのアドバイスはありますか?

表現がなくても、つづけていれば見つかる。
表現したいものが分からなくても、描くことが大事。
根気よく続けることと、あきらめないで前を見ていくことが大事かなと思います。

13、あなたにとって絵は何ですか?

生きていく上で、必要なもの。なくてはならないものです。

14、あなたの今後の目標をきかせてください。

必要とされるアーチストになりたいです。
みんなの役に立つ、ホットする作品・・
そんなものが作れたら、そんな表現ができたらなと思っています。


・・以上が濱田さんへのインタビューでした。
インタビュアーは絵本コース オオノ講師です。
これから個展開催と多忙な濱田さんですが、またその模様やお話もお伝えできたらと思いますので、おたのしみに!

寄生するどうぶつたち - 濱田有美の進化論 -

濱田有美 プロフィール
2010年 京都造形芸術大学 洋画コース卒業
2014年 アートストリーム・新進アーティスト80名の展覧会&マーケット審査委員賞受賞(大丸心斎橋劇場)
     POP JAPAN Vol.5<グループ展>          (Me and art gallery・オーストラリア)
     illustration exhibition<グループ展>         (RECTO VERSO GALLRY・東京)
2015年 トーキョーワンダーシード公募2015入選作品展   (トーキョーワンダーサイト渋谷・東京)
     ATC Students` Art Collection ~サマーフェスVol.1~ ムッシュ香月 審査員賞受賞(大阪ATCホール)
     赤マルシェ       Linksギャラリー賞     個展(Links)開催

ホームページリンク
http://blytheno-chocoyasan.jimdo.com/

濱田有美ツイッター
https://twitter.com/UtDXZEvc00RQxjc

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