扉絵の描き方−配信漫画を読んでもらうために必要な表現方法

皆様はじめまして、アートスクールオンライン講座、漫画講師ohkuboと言います。
いきなり本題ですが、
皆さんは漫画制作の時『扉絵』または『表紙』を描いてますか?
今回は、『扉絵』について詳しき解説していきます。

1.扉絵は重要!
作品のイメージを伝え読者の心を掴む

実は僕、あまり描きませんでした。
漫画投稿には各雑誌の規定のページ数と言うモノがあります。
僕の時代は8の倍数16ページ、24ページ、32ページでした。
もちろん、多少のオーバーは許容して貰えますが、
『規定のページ内にキチンと収めるのも描き手の能力』なので僕としては32ページで収めるには短すぎて、扉絵の1ページをも漫画本編に費やしたかったのであまり描きませんでした。

ですが、これは間違いだったと思うんです、
なぜなら扉絵とはこれから始まるあなたの世界(漫画)へと呼び込む為の入り口(玄関ドア)なのだから。


2.扉絵で作品の方向性を示し、
興味をもってもらう

最初に作品のイメージを伝える重要な役割を果たしている【扉絵】は『あなたの漫画を読むかどうかの判断基準になる重要な最初の1ページ』なのです。

昔、担当編集者に「読者は新人読み切り漫画を途中で止めるのは最初の数ページ、ほとんどは1ページ目で読むのを止める」と言ってました。

つまり、最初の1ページ目でいかに読者の心を掴めるか、
その為にも『扉絵』は重要なのだと教えて頂きました。

漫画の持ち込みも同じで、最初に扉絵で編集者さんに作品の方向性を見極めて貰う事、作品を分かりやすく見せる能力がある事を担当編集者さんに理解して貰う事が何気に好印象に繋がるらしいです。

読者の心を掴むには1ページ目で興味を持って貰える必要がある。

だから『扉絵』なのです!



3.ページをめくってもらうために
物語を想像させるように描く

これから読む漫画はどんな物語でどんなキャラクターが活躍するのか。
「面白そう」「ワクワクする」とまずは扉絵で引き付け、次のページをめくらせなければいけません。

昨今はネットで漫画を配信するようになってページ数の規定はほぼ無い事も多いのでなるべく『扉絵』は描く様にしましょう。

では次は『扉絵』を描きましょう!



4.タイトルの配置を考えて
扉絵全体のバランスを整える

扉絵を描くなら『なにを見せたいのか、どんなキャラクターが活躍するのか、どんな物語なのか』が読者が想像して、答え合わせするように本編を読みたくなるように描ければ最高ですね。
そのためにもインパクトを出したいですね。

加えてタイトルを入れた場合の絵とのバランスと配置も考えましょう。
漫画作品応募の際に扉絵を描いた場合、タイトルを入れなければならないという決まりはありません。
タイトルを入れずに扉絵を提出し、必要でであれば出版社の担当の方がタイトルと作者名を入れるケースも多いようです。
念の為、タイトルが入る場合も考えて全体の構図を決めておくとよいのではないかと思います。
今回基本的な『扉絵』のお話をさせて頂きましたが、あなたの漫画の演出の意図によっては表紙は無くてもストーリー中に組み込まれようとかまいません。
またはいい意味で期待を裏切る扉絵の演出なんかも面白くなるならいいかもしれません。
漫画の表現は基本『自由』なのですから!



あなたの渾身の漫画がたくさんの方に読み親しまれますように。

アートスクールオンライン講座のマンガコースでは多数のカリキュラムの他にマンガ制作のご相談から雑談も承りますのでまずはお気軽に無料体験から是非いらしてみて下さい。

お待ちしてます。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

 

ohkubo【くンち】

ohkubo【くンち】
Profile
小学館マンガカレッジ佳作入賞
第46回週刊少年チャンピオン新人漫画賞奨励賞
第48回週刊少年チャンピオン新人漫画賞佳作
第6回永井豪新人大賞奨励賞

 

Message
まずは『自分よがり』『自分勝手』に描いて良いと思います。
自分が一番楽しんで描いちゃいましょう!
そしてその楽しさが誰か相手に伝わるお手伝い、工夫を一緒にさせて下さい。

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