茶色の描き分け


相変わらずお弁当食材に茶色系が多い我が家。
目を細めればただの茶一面でも、各々の食材は質感も食感もバラバラ。
唐揚げの香ばしさと厚揚げのふわっと感は、色系統は同じでも味は全く異なる物。

水彩と色鉛筆で食べ物のイラストを描く機会が多々あったが、
今回初めてiPadアプリのprocreateでアナログと同じプロセスで描いてみた。
茶色食材の中でも特にスイーツは焼菓子、ドーナツ、チョコレート、どら焼きと
テンションが上がる物が多く、いかに食感の違いが表現出来るか試行錯誤。
描いていて夢中になってくる。

フランスパンの表面はもっとパリッと固いが、食感はふわっとしている。
ドーナツのチョコがけ部分は表面がてらてらしているが、一口食べるとモフっとしている・・・

イラストを見ただけで、食べ物の食感を思い起こせるような茶色食材の描き分け。
使用するprocreateのブラシは5〜6種に集中してしまうが、自己満足とはいえ、ある程度描き分け出来ることが嬉しかった。

紙を乾かしたり、絵具を混ぜたり、筆を洗ったり・・・
アナログの良さは、このひと手間を惜しみなくかけること。
しかし自由時間がこま切れの主婦にとって、まとまった制作時間がとれないのも事実。
iPadはそんな私の可能性を広げてくれた。
今日は30分しか時間がない・・・じゃぁ下書きだけにしよう。
気付けば前回から1週間以上iPad開いてない・・・でも履歴があるから大丈夫。
自動的に保存してくれるし、出来上がったら直ぐinstagramへアップ可能。
イラストがたまると自分のブランド製品が並んだような錯覚に溺れて幸せ。

30年近くアナログで絵を描いてきたが、このiPadとの出会いは大きな転機。
ほんのちょっとの自由時間でも、腰を据えてじっくり描いていこう!と決意させてくれる素晴らしいアイテム。

制作の、新しいやる気スイッチ。
定年退職後は昼間にゆっくり絵具を溶きながら、夜にiPadでイラストを描きながら二刀流を貫こうかな。

 

しらさわ麻代

Profile
京都市立芸術大学 美術学部 構想設計卒業後、
大手通信販売会社にて商品企画担当。
退社後フリーで商品のイラスト・デザイン等に
関わりながら、外資系医療資材関連の会社で
カタログ、販促物、web などの制作担当として勤務中。

Message
新しい物を企画すること、作ること、
そして売り出すためのプロモーションをすること。
材料からかき集め、商品として形にするまでの
一連の流れが面白いです。
色んな物を生み出す源は、
たった1本の鉛筆で絵を描くことから始まりました。
手が動く限り、ずっと絵を描き続け生きていたいです。
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