京都版画トリエンナーレ2022

版画に携わるひとりとして見ておきたい展覧会、PAT in Kyoto「京都版画トリエンナーレ2022」についてです。

 国内外の現代美術を牽引してきたひとつに有識者による推薦で行われるコンクール展がありますが、この展覧会もそのひとつです。
(有名なところでは「ヴェネチア・ビエンナーレ」などがあります)
一般公募との違いは展覧会の質ではないでしょうか。現在注目されているアーティストや作品が出品されていますので、見応えがあります。いろんな意味で刺激になるでしょうし、自分の存在位置を知るよい機会になると思います。ですから版画でなくとも、このような展覧会があれば見ておくべきではないでしょか。

 今回の展覧会は、作者が版画という概念や技法を考察し、表現をすることによって版画の可能性を我々に見せつけてくれています。伝統的な技法や新しい技術を作品として昇華さています。妥協しない姿勢は見る者を楽しませてくれます。
 会場は撮影禁止なので作品を紹介できないのが残念ですが、機会があれば是非ご高覧下さい。



次は、ガラリと変わって、私の好きなお寺巡りです。

法然院

◎「法然院」は以前住んでいた所の近所で、散歩がてらよく行っていた寺です。銀閣寺の近くで観光客も多い地域ですが、この小さな寺は人も少なく、ほっこりできます。谷崎潤一郎の墓があり、庭を散策した後は寺の下に谷崎の養子の嫁で渡辺千萬子が経営していたカフェ「アトリエ・ド・カフェ」でコーヒーを飲むのが楽しみでした。現在はオーナーが替わり、店名も変わっていて、ちょっと雰囲気が変わっていましたがゆっくりできました。

常寂光寺

◎「常寂光寺」は嵐山からちょっと入った小倉山の山裾にへばり付いたような寺です。昔に行ったのですが、殆ど記憶がないので再び行ってみました。山寺で石段ばかり多くて疲れてしまいましたが、眺望もよく、拝観者も少ないのでゆっくり廻れます。

祇王寺

◎奥嵯峨にある「祇王寺」です。大好きな尼寺で何度か訪れていますが、綺麗にされてからは行っていなかったので行ってみました。昔は受付もなく鬱蒼とした木立の庭にボロボロの小さな庵があるだけの寺でした。もちろん観光客などいませんでした。現在はすっかり綺麗に剪定されて、明るく綺麗な庭になっていましたが、相変わらず拝観者は少なかったです。好きな寺ではありますが、以前に感じた平家の怨霊が現れそうな薄気味悪い風情が懐かしいです。

谷山 文衛

谷山 文衛
Profile
‘10 佐伯俊男展に参加(DA-END/PARIS)
‘11 「日本のイメージの多様性」展(USA)
‘12 V Biennale Internazionale Mail Art2012(ITALIA)
‘13 International Mail Art Exhibition at the Akademie der Kunst.Berlin(GERMANY)
‘13 第4回 NBCシルクスクリーン国際版画ビエンナーレ展(美術家連盟画廊/東京他)
‘15 日米美術交流展(金沢湯涌創造の森/石川)
美学出版刊行『戦後関西版画史』の「関西の版画工房」を執筆
大阪芸術大学、京都造形芸術大学元非常勤講師
宝塚造形芸術大学元特別講師
刷り師として国内外有名作家の版画制作に携わる。
Message
ストレスの溜まる現代社会で、
ひとときの精神の解放を共有したいと思っています。
ArtWorks

 

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