骨格 プロポーションと重心について

こんにちは。マンガコースです。

当コースでは複数の課題を用意しており、ある程度の順番はありますが、受講される方のレベルや要望に合わせて組み合わせを自由に変更できるようにしています。とは言え、課題名だけ見ても「具体的にはどんなことをするのか?」「この課題の目的は何か?」ということは、分かりにくいかもしれません。

 

体験入学をしていただいた方にはその時に簡単には説明させていただくのですが、初めての場所に来て色々な説明を一度に聞いて覚えておく事は難しいかと思います。ですので、こちらで簡単にそれぞれの課題について解説していこうと思います。
3回目となる今回は『骨格 プロポーションと重心』についてです。

 

漫画の中でも人体は重要です。
ただ同時に複雑なのでなかなか思い通りに描くというのは難しいものです。

リアルな画風はもちろん、デフォルメした場合でも骨格や筋肉などを知って描くことは、絵の説得力を増すことに繋がります。
そのために実際に骨格、筋肉を描きつつ人体のポイントを押さえていきます。

骨格・骨と肉

まず一度、骨と肉の重要な部位を描いてもらい注意点を知ってもらいます。
その後クロッキー帳に9本等間隔の線を引きます。
一本の間を頭一つ分とし目安にしてもらいます。

 

その上に骨格を描いていき、その後肉をつけます。

 

人体模型のように精密に描く必要はありませんが、ある程度骨の構造を理解しておくと肉を付けた時に鎖骨の位置、アバラの場所、骨盤の開き具合など、人体の全体的な輪郭にその差が出ます。

骨格誤

こちらは骨格を意識してない人体の図です。
鎖骨が分からないため、肩の位置が定まっておらず肩の出発点と大きさが間違っています。
胴体も左側と右側でアバラの位置が違い不安定な形になっています。

その結果胴体から下のお腹の場所もあやふやになり結果、寸胴になっています。

骨格正

こちらは骨格を意識した絵です。

骨を意識することによって肩の始まり、アバラの大きさ、おなかの位置など、全体の輪郭が描き手にいい目安を与えることがわかります。

 

肉を付けていくうえで注意しなければならないのが、中心の線です。

正中線

こちらは中心線を取らず左右非対称となってしまっています。
人体は左右対称性がありますので体の中心線、正中線を意識して描かなければなりません。

これは正面を向いている時に限りません。

どのような角度でも正中線をとり、左右対称を維持することでより説得力を増します。

 

それが終わりますと骨の状態で様々な動きをした人体を図を見ながら描いてもらいます。

重心

ここで気をつけることは重心です。
例えば歩いた時、重心が崩れて倒れてしまってはいけません。

重心はどこに体重がかかっているかを理解するために、数をこなすことが重要になってきます。

 

最後に何も見ないで描いてもらいます。
この際に上記した骨格、全体のバランス、正中線、重心などに注意しつつ、講師と相談しながら描いていくこととなります。

 

以上が『骨格』のカリキュラムです。
基本的な部分ではあるのですが、難しく数をこなしていかなければいけません。
粘り強く頑張っていきましょう。