スウェット・パーカーのイラスト描き方~シワで動きを見せるコツ解説


コミックイラストコースの講師カワノです。

キャラクターを描く場合、服やカバン・帽子など様々なアイテムを描き分けることでカジュアルさやエレガントさなど、キャラクターイメージが変わります。
服を描くことは初心者には難しく感じる作業だと思いますが、コツをつかむと時間をかけず描けるようになります。
今回はスウェットを描くコツについて解説させていただきます。

方法1.スウェットについてのミニ知識~形状・歴史

服やカバンなどを描く前には、生地や質感などの情報だけなく、そのアイテムの歴史を知ることも良い勉強になります。一見必要ないように感じるかもしれませんが、イラスト作成する場合のアイディア・引き出し等も増えますので、写真や画像を見て描くだけでなく、描くアイテムについての背景・情報を学ぶことは大切です。

スウェットは基本的に幅が広くゆとりのある形状をしていますが、様々な種類があります。
厚手の重たいスウェットを「ヘビーウェイト」と呼びますし、厚さを
示す単位「オンス」の値が高ければ高いほど厚みや重さも増します。
基本的に10オンスまでが一般的なスウェット、12オンスからはヘビーウェイトに区分されます。

オンスの値が高いほど防寒性も増しますが、糸をたくさん使うため値段も高くなります。
購入する際の参考にしてみてください。

スウェットの起源は1920年代のアメリカ。
当時、ウールばかりのスポーツシャツをコットン素材に置き換えたことによって誕生しました。

コットンだと伸縮性があって、汗の吸収率が向上するんですね、スポーツにはもってこいの素材なんです。

無駄な情報ですが、カワノも色んな種類のスウェットを持っておりアートスクールの出勤時にも
よく着ています。快適に過ごせるので重宝しています。(※スポーツはしていません)


2.線画は人体のアタリを意識して描く
線画において、衣服を描く場合でも人体を描く場合と同様、アタリを意識して描きましょう。意識することで厚みや立体感を自然に描くことができ、衣服を纏った人体を違和感なく表現することができます。

また、衣類の特徴を捉え構造を把握して描くことで細部まで正確に描くことが可能です。


3.パーカー・スウェット、その他服を描くポイント
それでは描き方のポイントです。

パーカーも同じですが、伸縮性があり重さのある衣服なので、大きなシワを描くのがポイントです。

身体にフィットする薄手のワイシャツの様に、脇の下、肘、胸元などに細かい部分のシワはほとんど発生しません。

また、パーカーのフード部分は被った場合と被っていない場合では、シワの入り方がかなり異なりますのでよく観察しましょう。
Tシャツやトレーナー等のアイテムはサイズや素材・服の厚み等により描き方が異なります。



袖や腹部あたりにも、たるみやシワも発生がしやすいのでよく観察してみてください。
ポーズによってもたるみ具合やシワの入り方が変わります。

デジタル・アナログ、いずれにおいても手描き上達のためにはテクニックを磨く・オリジナルの方法を見出すことも方法の一つですが、一番大切なことは対象物をよく観察することです。

これは初心者だけでなく、プロのイラストレーターやマンガ家でも実行している基本になります。

実物を観察することができない場合は、写真を観察するだけでも参考になります。その場合は様々な角度から写真を撮影し、細部を観察して描くようにしましょう。

画像を参考にする場合、デフォルメ度合いが強いものよりも、リアルに近い画像を参考にするとよいでしょう。 


4.着彩を工夫してイラストを立体的に描く

着彩を工夫することでサイズ感や動きをよりリアルに、立体的な表現することが可能です。影を落としたい部分には下塗りした色よりも一段暗めの色を入れ、部分的にさらに色を重ねます。
このように濃淡をつけることでメリハリのある、立体的な画像になります。

※イラストはClipstudio、Photoshop、SAIを使用。

このようにポイントを押さえて描くことで
それでは、皆さんも楽しいスウェットライフをお過ごしください!

Have a nice day!!!




カワノマサトシ

河野 雅峻
Profile

イラストレーター・漫画家・デザイナー
高校在学中からIT企業にてCGデザイナーとして勤務
2011年からフリーのイラストレーター、漫画家として活動開始。
数多くのソーシャルゲームやPCゲームのイラストを制作する傍ら
商業漫画家として単行本を続々発刊。他、企業向けの似顔絵イラストなども制作。
近年では積極的にイラストレーションを出展。
‘19 ワインと楽しむアート展
‘20 葛飾北斎とIYN SELECTION
‘21 デジタル作品展

Message

経験から言えることは、絵というのは毎日たくさん描けば必ず上達します。
そして、大事なのは「志」を持つこと。
自分はどんなクリエイターになりたいか、何を目指すのか、まずは自分に聞いてみてください。
目標を定めてがむしゃらに努力を続ければ、必ず成果となります。
あなたが目標に近づけるように、僕がお手伝いいたします。

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